自分の財産を無償で相手方に送るという意思表示をし、相手がこれを承認することによって成立します。
  この贈与には、通常の贈与の他に、@毎年10万円ずつ贈与する定期贈与、A住宅の見返りとしてその取得の
  ための借金の返済を肩代わりさせるといった負担付贈与、B時価よりも低い対価で財産を譲渡し、時価との
  差額を贈与するといった混合贈与等いろいろな場合があります。
  贈与税は、このような贈与によって受けた年間合計額が贈与税の基礎控除(110万円)を超える場合(贈与税
  の配偶者控除や親子間の住宅取得資金の贈与の特例等を受ける場合を除きます。)に、その超える金額につ
  いて、その財産をもらった人について課税されます。

   ただし、贈与税の対象になるのは、個人からもらった財産だけで、法人からもらった財産は、一時所得として
  所得税の課税対象となります。また、死亡を効力発生要件とする死因贈与によりもらった財産は、相続税の課
  税対象となります。
  贈与税は、原則として、個人から贈与によって取得した財産で、金銭に見積もることの出来る経済的価値の
  あるものすべてにつき、課税されます。
   しかし、本来の贈与に基づかない、次に掲げるような場合にも、贈与があったものとみなして、贈与税が
  課税されます。
贈与があったものとみなされる場合
@信託契約によって受益権をもらった場合 
A受取人以外の人が保険料を負担した生命保険契約の満期保険金を受け取った場合 
B定期金給付契約に係る掛金を負担しないで定期金を受け取った場合 
C著しく低い対価で財産を譲り受けた場合 
D債務の免除、引受け、弁済を受けた場合
  《受贈者の住所が国内にあるか国外にあるかで課税対象財産が異なります》
  贈与により財産を取得した人の住所が日本国内にある場合には、国内・国外のすべての贈与財産に
  課税されますが、その人の住所が日本国外にある場合の課税対象財産は次のようになります。
@ その人が日本国籍を有し、かつ、その人又は贈与者が
贈与前5年以内に日本国に住所を有していたことがある場合
全ての贈与財産に課税
A  @に該当しない場合 日本国内にある贈与財産
にだけ課税










@ 法人から贈与を受けた財産(所得税の一時所得になります。)
A 扶養義務者から生活費や教育費にあてるため贈与を受けたもので、
   通常必要と認められるもの
B 公益事業を行う人が贈与を受けた財産でその事業に使用することが確実な
  もの(贈与日から2年以内に事業に供しない場合は贈与税が課税されます。)
C 一定の特定公益信託から交付を受ける金品で、財務大臣の指定するもの等
D 心身障害者扶養共済制度に基づく給付金の受給権
E 公職の候補者が選挙運動に関し贈与されたもので正規のの報告がされたもの
F 特別障害者を受益者とする特別障害者扶養信託契約の受益権の価格のうち
  6,000万円までの金額
G 個人から受けた香典、花輪代、一般の贈答、祝物、見舞金などの金品で、
  社会通念上相当と認められるもの
H 相続等により財産をもらった人がその相続のあった同じ年にその被相続人
  から贈与をうけた財産で相続税の課税価格に算入されるもの
  贈与税の額は、1月1日から12月31日までの1年間に個人から贈与を受けた財産で課税対象となる
 ものの価格(評価額)の合計額を課税価格とし、その課税価格から基礎控除額の110万円を差し引き、
 その残額に税率を乗じて得た金額から速算表の控除額を控除して計算します。
  1年間に贈与を受けた財産の価格の合計額が110万円以下の場合は、贈与税はかかりません。
  贈与税の速算表
課税価格から基礎控除及び配偶者控除を差し引いた額 税  額 控 除 額
200万円以下の場合
200万円を超え     300万円以下の場合
300万円を超え     400万円以下の場合
400万円を超え     600万円以下の場合
600万円を超え   1,000万円以下の場合
1,000万円を超える場合
10%
15%
20%
30%
40%
50%
10 万円
25 万円
65 万円
125 万円
225 万円
  自分の父母から住宅取得資金の贈与を受け、一定の要件に該当する住宅の取得等又は増改築等をする
  場合には、2つの特例制度の選択適用が出来ます。
贈与税 相続税








 住宅取得
 資金等の
 贈与の特
 例(旧制
 度の特例
 の経過措
 置)
平成17
年末ま
で存続
1500万円まで
5分5乗方式で
課税(550万円
までは非課税)



3年
以内



相続前3
年以内贈
与財産を
相続財産
に加算し
相続税額
を計算
贈与税
額を控
 住宅取得
 等資金に
 係る相続
 時生産課
 税制度の
 特例
平成17
年末ま
での特
例   
3500
万円ま
で非課
税   
(注)本則は
2500万円ま
で非課税
右の金
額を超
える部
分は一
律20%
課税
この制度
適用後の
その親か
らの贈与
財産を相
続財産に
加算し相
続税額を
計算
贈与税
額を控
除(贈
与税額
が多い
場合は
還付)
  注意 住宅取得資金等の贈与の特例(旧制度の特例)の経過措置の適用をうけた人は、その適用を受けた年以降
       5年間は、その贈与者からの贈与について、相続時清算課税制度は選択できません。
  20歳以上の受贈者が、自己の居住用の一定の住居(敷地等を含む)の取得・新築又は増改築等(以下「取得」)
  のための資金(住宅取得資金)を親からの贈与により取得したばあいには、その親が65歳未満であっても
  相続時清算課税制度の適用を選択できます。
  その場合の特別控除は、本来の控除額に1,000万円を上乗せした3,500万円となります。
  この特例は、平成15年1月1日から平成17年12月31日までの間に贈与により取得する住宅取得資金について
  適用されます。
  特例は次の1の要件の全てを満たし、かつ、2に掲げる個別要件のいずれかに当てはまる場合に適用
  されます。
 イ 20歳以上の受贈者が親(年齢制限なし)から住宅取得資金の贈与を受け、贈与金額の全額をその
   対価に充てて住宅の取得等を行ったこと。

 ロ 住宅の取得等を贈与を受けた年の翌年3月15日までに行い居住していること又は同日後遅滞なく
   居住することが確実であると見込まれること(贈与を受けた年の翌年12月31日までに居住していない
   ときは、特例の適用は取り消されます。)
 (1) 住宅の取得・新築の場合 ⇒ その家屋が次の要件を満たしていること。
    なお、居住用家屋が2つ以上ある場合は、受贈者が主として居住の用に供すると認められる一の家屋
    に限ります。
    @ 日本国内にある家屋で、その床面積の50%以上が居住用であること
    A 家屋の床面積(区分所有の場合には、その区分所有する部分の床面積)が50u以上であること
    B 新築又は中古住宅で築後経過年数が20年以内(一定の耐火建築物である場合には25年以内)
       もしくは地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準等に適合していること。
    (注) 地震に対する技術的基準等適合要件は、築後経過年数にかかわらず、平成17年4月1日
        以後に取得する中古住宅に係る贈与税について適用されます。
 (2) 住宅の増改築等の場合 ⇒ 受贈者が所有する居住用家屋について行う工事で、次の要件を満た
     していること。
    @ 日本国内で行われる工事で、増改築等の工事費用が100万円以上であること。
    A 工事をした家屋が、受贈者が主として居住の用に供するものであること。
    B 増改築後の家屋の床面積(区分所有の場合には、その区分所有する部分の床面積)が50u
       以上であって、家屋の床面積の50%以上が居住用であること。
    C 増築、改築、大規模の修繕、大規模の模様替えその他一定の工事で、居住部分の工事費用が
       全費用の50%以上であること。
   この特例制度は、平成17年度12月31日までに、自分が居住するための住宅(敷地含む)の取得
  ・新築又は増改築等の対価に充てるための金銭(住宅取得資金等)を自己の父母又は祖父母から
  贈与された場合において、その住宅取得資金等の全額をその対価に充てて一定の住宅の取得等
  をしたときに、贈与税の負担を軽減するというものです。
    この特例は、次の共通要件のすべてを満たし、かつ、個別要件のいずれかに当てはまる場合に
   適用されます。
自己の父母又は祖父母から住宅取得資金等の贈与を受け、贈与金額の全額をその対価に
充てて個別要件の住宅の取得等を行ったこと
住宅取得資金等の贈与を受けた年の合計所得金額(住宅の譲渡に係る3,000万円控除等の
適用がある場合は、最高3,000万円を控除した後の金額)が1,200万円以下であること
過去にこの特例の適用を受けたことがないこと
個別要件の特例適用住宅の取得等を贈与を受けた年の翌年3月15日までに行い居住している
こと又は同日後遅滞なく居住することが確実であると見込まれること
(個別要件の(1)又は(2)の場合は、贈与を受けた年の翌年12月31日までに居住していない
ときは、特例の適用は取り消されます。)
(1)住宅の新築・
取得の場合
贈与を受けた日前5年以内に自己又は自己の配偶者の有する住宅用家屋
(床面積の50%以上が居住用のものに限る。)に居住したことがない者が、
特例適用住宅を取得又は新築(特例適用住宅の取得又は新築とともにする
敷地等の取得を含む。)したこと
  (注) 特例適用住宅=その者が主としてその居住の用に供する床面積(非居住用部分を含む。)
      が50u以上の住宅(床面積の50%以上が自己の居住用であるものに限り、中古住宅に
      ついては、取得の日以前20年(耐火建築物の場合は25年)以内に建築されたものに限る。)
(2)買替え・建替
  えによる住宅
  の取得の場合
贈与を受けた日前5年以内に居住していた自己又は自己の配偶者の有する
全ての住宅用家屋(床面積の50%以上が居住用のものに限りる。)及び敷地
を贈与の年の12月31日までに譲渡(贈与及び親族等特別関係者に対する
譲渡を除く。)した者又は同日までにその住宅用家屋を取り壊した者が、特例
適用住宅(住宅用家屋を取り壊した場合は、その敷地に新築したものに限る)
を取得又は新築(特例適用住宅の取得又は新築とともにする敷地等の取得
を含む。)したこと
  (注) 共通要件のイからハまでの要件に該当する人が、贈与の年の翌年末日までに(2)のすべて
      の住宅用家屋及びその敷地の譲渡又はその住宅用家屋の取壊しをする見込みであり、かつ、
      同年分の合計所得金額が1,200万円以下となる見込みである場合は、この特例が適用され
      ます。(贈与の年の翌年末日までに特例適用住宅に居住することが必要)。
(3)住宅の増改
   築等の場合
その者が有する主として居住の用に供する家屋(床面積が50u以上で、その
50%以上が居住用のものに限る。)について工事費用が1,000万円以上又は
床面積の増加が50u以上となる増改築又は大規模な修繕等(これらとともに
する敷地等の取得を含む。)を行ったこと
贈与税額の計算
   @ 住宅取得等資金贈与額 ≦ 3,500万円の場合(※)
        贈与税額 = 0
   A 住宅取得等資金贈与額 > 3,500万円の場合(※)
        贈与税額 = (住宅取得等資金贈与額 − 3,500万円)×20%
       ※ 過去に特別控除を適用してる場合、3,500万円から過去に適用した特別控除額を
            差し引いた金額が控除限度額になります。
特 別 控 除     3,500万円
住宅取得等資金   1,000万円 一     般     2,500万円
(住宅取得等資金の贈与は、まず1,000万円の特別控除を適用します)
  1 住宅取得資金等の贈与を受けた年分の贈与税額の計算
  @ 贈与を受けたのが住宅取得資金等のみで、その額が1,500万円以下の場合
  A 贈与を受けた住宅取得資金等の額が1,500万円を超える場合や住宅取得資金等以外の贈与
    も受けている場合
  2 その年の翌年以降4年以内に贈与を受けた場合の贈与税額の計算 
    (住宅取得資金等のうち、1,500万円までの部分の5分の1相当額の贈与が、その年に既に行われ
     ているものとして税額計算します。)
   贈与を受けた日においてその人との婚姻期間(1年未満の端数切捨て)が20年以上である配偶者
   から次の@又はAの財産を贈与された場合には、その年分の贈与税の課税価格から2,000万円
   (@とAの財産の価格の合計額が、2,000万円未満のときはその合計額)を差し引いて(そのほか
   基礎控除110万円を差し引いて)贈与税額を計算することができます。 なお、この控除額は、同一
   の配偶者からの贈与については、一度しか受けられません(配偶者控除を適用した結果、贈与税が
   かからない場合でも不動産取得税や登録免許税がかかります。)



婚姻期間20
年以上の配
偶者から右
の財産を贈
与されたこと
住居の用に供する土地等又は家屋(以下「居住用不動産」)で
、贈与を受けた年の翌年の3月15日までに贈与を受けた人が
居住の用に供し、かつ、その後も引き続き居住の用に供する見
込みであるもの
居住用不動産を取得するための金銭で、贈与を受けた年の翌年
の3月15日までにその取得に充てられ、かつ、取得した居住用
不動産を同日までに居住の用に供し、かつ、その後も引き続き
居住の用に供する見込みである場合のその金銭の額
    この特例を受ける場合は、戸籍謄本、居住用不動産の登記事項証明書や住民票の写しその他の書類を
     贈与税の申告書に添付して申告する必要があります。
   農業を営んでいる人が、その経営を子供に行わせるため農地等を贈与した場合には、その贈与財産に
   ついて贈与税の課税の特例が設けられています。この特例は、農地等を贈与した場合には一定の要件
   のもとに、その贈与について課税される贈与税の納税を贈与者が死亡する時まで猶予し、贈与者が死亡
   した場合には、さきに贈与した農地等を相続財産に含めて相続税の課税を行い、一方、納税の猶予を
   受けていた贈与税は免除するという制度です。

   なお、この特例を受けられるのは、贈与者が贈与の日まで3年以上引き続き農業を営んでいた個人である
   こと、贈与を受ける人は贈与者の配偶者や子など贈与の日において最先順位の相続権を有している者
   (推定相続人)の1人で満18歳以上であることなどの要件に該当する場合に限られます。
    ただし、農地等の贈与についてこの特例を受ける場合には、相続時清算課税制度の適用はありません。
  贈与税の申告と納付
   納める贈与税がある人や住宅等を贈与された場合の配偶者控除又は住宅取得資金の贈与の特例、農地
   の生前贈与の特例を受ける人は、贈与を受けた年の翌年の2月1日から3月15日までの間に、贈与を受け
   た人の住所地の税務署に贈与税の申告・納付をしなければなりません。
    贈与税にも延納制度はありますが、物納制度はありません。